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心を動かすものに触れる旅
少し早いお盆休みを利用して、妻と香川県へ行ってきました。
今回の旅で一番楽しみにしていたのが、イサム・ノグチのアトリエを訪れること。
我が家には「あかり」が9灯あるほど、イサム・ノグチの作品が大好きです。
実際に彼が制作していた場所に立ち、作品や暮らしていた空間に触れられると思うと、訪れる前から楽しみで仕方ありませんでした。
敷地内は撮影禁止のため写真には残せませんでしたが、その分、自分の目でゆっくりと作品を見て、心に残す時間になりました。
中でも圧倒されたのが、代表作のひとつ「エナジー・ヴォイド」。
高さ約3.6m、重さ約17トンという巨大な石の彫刻です。
目の前に立つと、写真では伝わらない石の重みや力強さ、それでいてどこか静けさも感じます。
完成した作品だけでなく、制作途中のものなど数多くの彫刻を見ることができたのも貴重な体験でした。
そして驚いたのが、直径2mを超える大きな「あかり」。
まるで小さな太陽が浮かんでいるような存在感なのに、その光はとても柔らかく、空間全体を優しく包み込んでいました。
光ひとつで、こんなにも人の気持ちや空間の印象を変えられる。
住宅をつくる仕事をしている自分にとっても、とても心に残る体験でした。
イサム・ノグチが暮らした住まいも見学することができ、そこには華美な装飾ではなく、素材や光、余白を大切にした日本らしい美しさがありました。
静かで、落ち着きがあり、どこか心が整う。
「侘び寂び」という言葉が自然と思い浮かぶ、本当に格好いい空間でした。
そして見学中、妻のお腹にいる赤ちゃんがずっと元気に動いていたそうです。
偶然かもしれませんが、「この子も何かを感じているのかな」と二人で話しながら、なんだか嬉しい気持ちになりました。
(写真は近くの山椒山公園 イサムノグチの作品)
その後は香川県庁舎へ。
今も残る丹下健三さんの建築と庭がつくり出す景色は迫力があり、建築が長い年月を超えて人の心を動かし続けることの素晴らしさを感じました。
もちろん香川のうどんもしっかり堪能。
帰りには南京町へ立ち寄り、中華を食べて旅を締めくくりました。
好きな建築や作品に触れ、美味しいものを食べ、大切な人と同じ時間を過ごす。
形あるものだけではなく、そこで感じたことや交わした会話も、少しずつ自分たちの暮らしの一部になっていくのだと思います。
今回感じた「心地よさ」を、これからの家づくりにもつなげていきたいと思える旅になりました。



